みずほ銀行オンライン・システム障害について 〜 注22

公開: 2021年10月27日

更新: 2021年10月27日

注22. プログラムの誤りを手作業で対応する

誤りのある入力データがプログラムに入れられると、プログラムは、決められている仕様に基づいてエラー処理を行う。そのような普通では実行されない処理を実行するとき、プログラムに潜在していて、まだテストによって機能が確認されていない部分が実行されるため、そのプログラムに潜在していた誤りが表面化する。そのような正しく処理された「誤りのあるデータ」と、プログラムに潜在する誤りによって正しく処理されていない、「誤りのあるデータ」を処理するために、手作業で修正作業を行うことは、非効率であり、修正作業自体に誤りを発生させる原因にもなる。そのような、仕掛かりデータが5万件を超えた状態で、手作業での修正を続け、システムの移行までに作業を終わらせようとすることは、通常では考えられない。5万件のデータは、時間と共に増えるはずであり、最終的に手作業での修正件数が、どの程度の数になるのかを冷静に予測し、それを処理するために必要な人員をかんがえて、対応を決めるべきであった。「なんとかなる」は、プロジェクト管理の視点から言えば、「なんとかならなかったとき、どうするのか」が問題になるのである。

参考になる読み物

以下の記事を参照されたい。
http://www.shippai.org/fkd/cf/CA0000623.html